November 12, 2004

青来有一 「月夜見の島」

 何かが起こる。読み進むうちにじりじりとその感が高まっていく。民俗学的要素の加わったミステリの序章ような作品、という感想。
 あれ、これで終わりなのかと正直最後に思ってしまった。このままでもおもしろいんだけど、この作品を上巻としてこのまま書き進め、さらなるエンターテインメント性を追求して欲しいと、個人的趣味では思う。
 青来さんは書く力のある作家だと思う。まだその力は全開していない。これから先の作品も楽しみ。

月夜見の島
青来有一著

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October 23, 2004

青来有一 「眼球の毛」

 「眼球の毛」というタイトル。
 きっとなにかの象徴としての言葉なんだろうと思ったら、はずれた。なにもそんなところに生えなくても・・・。

 科学的要素の強い作品である。SFと称するよりも、科学小説と漢字で書きたいような。しかも、勧善懲悪ヒーローものでもホラーっぽいものでもなく、ひたすら静かな流れを保持しつづける、私にとってはいままであまり出会ってこなかったタイプの作品である。
 遺伝子・クローンなど生命科学的要素と才能・権力など顕示欲と性愛と、いろいろ欲張って絡めようと試みたんだろうな。

眼球の毛
青来有一著

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