September 28, 2005

田口ランディ 「ほつれとむすぼれ」

 作者のメールマガジンで配信されたコラムをまとめたもの。
 ということで、わたしも読者なのでどこかで読んだなぁというものが多く再読というかたちになるのだが、なるほどねぇ、と読んでいて再び思ってしまうのだ。
 なんて正直で、まっすぐな人なんだろう。
 特に、亡くなった兄のことをつづる「労働と所有」と、「『少年犯罪被害当事者手記集』を読んで」には衝撃を受ける。
 後者では、言葉に表すことの難しい、おそらく多くの人が抱いている気持ちを、正直に書いている。憤りよりも、もしも身に降りかかったら耐えられないであろう強烈な不安感。共感の一言だ。

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May 15, 2005

田口ランディ 「転生」「木霊」

 篁カノンの緻密な絵がグロテスクでもあり美しい。
 絵本形式のこの2冊を続けて読んだ。出版年月は違うがひとつの大きなテーマの流れにのっている。
 命は孤独で残酷。
 壮大なこのストーリー、結末はどうなるのかと思った。「木霊」のラスト、締めくくる言葉は・・やはりそれしかないよね。

オンライン書店ビーケーワン:転生

オンライン書店ビーケーワン:木霊

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April 28, 2005

田口ランディ 「ドリームタイム」

「ピエロ男」
「シェルター」
「闇の中の女」ほか13作品を収録。

 短編小説のような、エッセイのような、あるいはその2つが合わさっているような作品。作者らしい内面的世界を描いている。
 いつもながら作者の精神的部分に共感と魅力を感じる。

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November 22, 2004

田口ランディ 「富士山」

 富士山の登場する短編集。
「青い峰」
「樹海」
「ジャミラ」
「ひかりの子」の3作を収録。

 「青い峰」は医者志望で元教団の信者だった男の今を描く。
 「樹海」は冒険心から樹海でキャンプする少年たちの体験。
 「ジャミラ」はゴミ屋敷に住む老婆と市職員の話。
 「ひかりの子」は産婦人科で働く看護師の話。
 いずれも社会事象と田口ランディさんならではの精神世界を融合させたおもしろさのある作品。

 世の中の片隅、おりのようにたまりよどむかのような抜けられない精神状態の中、雲間から一筋の光を見つけるような瞬間を描くのがうまいこの作家をわたしは大好きだ。あるときは蹴り上げるような無情さで切り放つ潔さもいい。

富士山
田口ランディ著

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