December 10, 2004

まぶた 「小川洋子」

 「飛行機で眠るのは難しい」ほか8作品を収録。

 美しくもあり残酷。幻想的な、非常に小川洋子さんらしい作品。どの作品も掌編なのだが、これをオープニングに長編小説に発展してもおかしくない深みがある。

まぶた
小川洋子著


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September 07, 2004

小川洋子 「ブラフマンの埋葬」

 タイトルに「埋葬」とあるので、さては誰かが「埋葬」される悲しい場面のある話なのだと予測して読み始める。

 設定は、作者の定番(といえるかもしれない)。日本ではなく、南欧の田舎町かどこかを想像させる場所。時代は不明。
 町のはずれには伝説のある石碑や建物、場所がある。道は舗装されておらず粘土質の土。わだちを辿るように乾いた風が吹いている。私にとってはこんな風景を思い浮かべる作品群の中のひとつだ。
 ストーリーは主人公の男の生活と愛らしい「ブラフマン」の様子、ふれあい。それが淡々と綴られていく。
 珠玉の作品、とでもいうのだろうか。きれいに出来上がっているので、読後感もさらっと流れてしまった感じである。
 作家の作品を読むならば第1作目には選ばないほうがよいような気がする。
  けれども、全体的に作者らしい作品といえるだろう。レース編みをする人物も登場する。穏やかに味わいたい作品である。

ブラフマンの埋葬

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