July 11, 2005

瀬尾まいこ 「卵の緒」

 「卵の緒」
 「7's blood」の2作を収録。

 自分を捨て子だと思っている少年育生を中心に、母、母の恋人、育生の友達などを描いたまったりとした物語。
 実際にがしゃがしゃとした子どもとの生活の中にいるわたしは、育生と母の大人びたユーモラスな会話に、フィクションらしさをひしひしと感じた。が、終始温かい視点で描かれる物語には好感が持てる。
 後半、育生の出生に関する疑問が解けることになる。果たして、真実は?

 2作目は、高校生七子と小学生七生の異母姉弟が、ひょんなことから同居することになるところから物語は始まる。こちらの少年も、わけあって随分と大人びている。このふたりの関係が、なんとも切ない。

卵の緒

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May 24, 2005

瀬尾まいこ 「天国はまだ遠く」

 絶望のどん底から、物語ははじまるのだった。
 その割には装画はのどかでかわいいし、端的な表現で続く文章からは、どろどろ感が微塵も感じられない。
 そして彼女は、実行してしまうのだが・・・。

 個人的な話だけれど、この本を少しずつ読んでいる数日の間に、知人が本当に天国へ行ってしまった。
 本の中で、どんどん天国から遠ざかってゆく主人公と、現実の中で、その日を境にはさみで切り取ったようにいなくなってしまった人。
 そんな事情で、思うこと多く読み終えた1冊。

オンライン書店ビーケーワン:天国はまだ遠く

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